ロマンチック街道の旅、大トリはこちら。
『ノイシュバンシュタイン城(Neuschwanstain Shuloss)』
その美しさからディズニーのシンデレラ城のモデルにもなった、と言われています。
ドイツで最も有名なこのお城は、数奇な運命を辿り、今に至ります。
ノイシュバンシュタイン城の歴史
第4代バイエルン国王 ルートヴィヒ2世が1869年より建設を始め、1886年から居住しました。
ちなみにこのお城、軍事・外交上の目的はなく『ルートヴィヒ2世のただの趣味』。
なんと当時は、入城は使用人に限定し、来客や謁見は禁止。要するに、王様はお城に引きこもり状態。
ルートヴィヒ2世はたいそうな浪費家で、ノイシュバンシュタイン城以外に、リンダ―ホーフ城を建設。さらにヘレンキームゼー城を建設(未完成)。さらにさらに標高1300mの高台にファルケルシュタイン城の建設を計画していました。
バイエルン王国は普墺戦争の損害賠償も抱え、資金はあまり潤沢ではありませんでした。
居住を始めた1886年にルートヴィヒ2世は、当時のバイエルン政府に精神病鑑定にかけられ、「統治不能」としてベルク城に軟禁されます。翌日、その近くの湖畔で死体となって発見されました。
原因は不明。
…暗殺か?
その直後、ノイシュバンシュタイン城は観光施設となって一般公開され、今に至ります。
ちなみに、このお城は未完成。お城中央にチャペルとさらに高い塔を建設することが計画されていました。
住んでいたころは一般市民は入れなかったのに、今では観光客(一般人)が年間130万人押し寄せます。
ルートヴィヒ2世が今のこの状態を見たら嘆き悲しむかも?
チケット購入
絶対にインターネットでの事前購入をお勧めします。
特に観光シーズンは激混み!チケットセンターは長蛇の列になります。人が多すぎて入れなくなることも。
チケット購入の公式リンク→ 『Neuschwanstein Hotels & Events: reservation forms』
入場時間を指定して購入します。チケットの受け取りは、入場時間の1時間前までにチケット売場に行かないといけないので注意が必要。
ホーヘンシュバンガウ城やバーバリア美術館とのセットチケットも買えますが、私たちは、ノイシュバンシュタイン城とホーヘンシュバンガウ城のチケットを別々に予約しました。
理由は、美術館まで見る時間がなかったこと、2つのお城のセットチケットだとノイシュバンシュタイン城の入場時刻の指定ができないためです。2つのお城のセットでも1€しか安くなりません。3つのセットチケットは、お値打ち価格になります。
マリエン橋(ノイシュバンシュタイン城を望む絶景ポイント)
お城には馬車や徒歩で直接行けますが、マリエン橋もイチオシの絶景ポイント。
ここへはお城を経由して徒歩15分で行けます。チケットセンターの近くから有料バスで直接行くこともでき、これが安くて楽なのでおすすめ。
マリエン橋からの景色は最高です。
ここはできれば朝イチに来た方がいいかも。
私たちは朝イチとお昼頃の2回行ってみました。
朝は人がほとんどいませんでしたが、昼頃になると団体客で激混み!!
橋の入り口では入場制限をしており、並んで待たなくてはいけません。橋の上は満員電車状態。写真を撮るのも一苦労でした。
ノイシュバンシュタイン城場内
マリエン橋から徒歩15分程でお城に到着します。
残念ながら城内は撮影禁止です。
未完成ながら非常に豪華な玉座の間や、廊下に作られた人工洞窟。煌びやかな装飾品に囲まれた見事な部屋の数々等見所が満載。趣味で作るにしてはやりすぎ感が否めない…。
ノイシュバンシュタイン城からは、ルートヴィヒ2世が幼少時代から住んでいたホーエンシュバンガウ城(Schloß Hohenschwangau)を見ることができます。
出口付近には、ムービーシアターがあり、ノイシュバンシュタイン城の建築の様子、高台の城の計画の一部等を上映しています。如何にルートヴィヒ2世がクレイジーなことを計画していたか分かるので、こちらに立ち寄るのもおすすめです。
また、城内にはカフェもあり、見学後にホッとひと息つくこともできますよ。
約20分程かけて徒歩で降り、続いてホーエンシュバンガウ城に行きました。
ホーエンシュバンガウ城
ビジターセンターから徒歩約20分程度で到着します。
このお城はルートヴィヒ2世のお父さんマクシミリアン2世が廃墟のお城を改築したものです。
城内は撮影禁止。
内部にはルートヴィヒ2世が造らせた『自分をモデルとした大理石の胸像』やワーグナーがピアノを演奏した音楽室などが見学できます。
面白かったのは、ルートヴィヒ2世の部屋にノイシュバンシュタイン城の方を向いた望遠鏡が置いてあったこと。
彼はここからノイシュバンシュタイン城が建設される様子を毎日眺めていたそうです。
入居まで17年もかかってるので相当待ち焦がれたのではないでしょうか。
ノイシュバンシュタイン城見学でロマンチック街道の旅は終了!
ロマンチック街道を北から南へ進みましたが、それぞれの街で特色や個性があり、最後まで飽きることなく楽しめました。
実際に行ってみて、「ロマンチック街道」はその名の通り、中世ヨーロッパを感じられる街々が連なり、「ロマンチックな気分に浸れる道」だなぁと思いました。
世界中から人が訪れる、ドイツ有数の観光地だというのも納得。
ドイツに旅行に来るなら、マスト!
ヨーロッパの中でもかなりおすすめの観光地です。