2017年6月15日から、EU内でローミングが撤廃されました。
これにより、携帯がより便利になります。
これまでドイツで契約した携帯は、ドイツ以外で使う場合、追加でローミング料金を支払う必要がありました。
(日本の携帯を海外で使用したら、何万円も請求が来た。というあれです。)
しかし6/15からは、EU域内で契約したSIMカードに限り、EU各国でのローミングが基本的に撤廃されることに。
新ルール概要と持っているSIMカードがどうなったかをまとめてみました。
新ルール概要(Roam Like at Home)
Roam Like at Homeは、自分の国で契約したサービス内容を、EUの他の国で、ローミング料金無しに使用できるというものです。
仕事や旅行等で、自分の契約した国以外(EU内に限る)で携帯電話を使用しても、基本、追加料金がかかりません。
EUに加盟している28か国で適用されます。
今後、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーでも適用されるとのことです。
EU内の通信事業者は、EU内に住む人との契約には、必ず『Roam Like at Home』を含めないといけないらしいです。
自分の携帯(ドイツ国内発行SIM)をドイツ外に持って行った場合
月極契約の携帯の場合
会社より支給された某ドイツ通信会社の携帯を持っています。ドイツを出る時は、毎回SMSでローミングに関する情報を受け取ります。
6/16にオランダに行った時は、以下のSMSを受け取りました。
「Roming in der EU:
Ihre Highspeed-Daten werden ohne Aufpreis von ihrem inlandischen Tarif genutzt. Infos erhalten Sie innerhalb der EU telefonisch (keine SMS) kostenfrei under der Hotline-Nr. +49XXXXXXXX.(一部抜粋)」
簡単に訳すと、『データ通信を、国内通信料金から追加料金を支払うことなく、使用することができます。』
やはり。本当のようです。(当たり前か。。)
プリペイド契約の場合
プライベート用に、プリペイドSIM(Ja!MobileのSmart)も使用しています。
6/16にオランダに行った時は、以下のSMSを受け取りました。
「Innerhalb der EU zahlen sie fur ankommende und abgehende telefonate, sowie fur SMS und Datennutzung Keine Roaminggebuhren.(一部抜粋)」
簡単に訳すと、『EU内では、受発信の電話、SMS、データ通信にローミング料金はかかりません。』
これも普通に使えるということみたい。
オランダで200KBほど使かってみましたが、特に残金は変わらず。
ちなみに、6/4にベルギーに行ったときに受け取ったSMSを見てみると、
「Datennutzung kostet maximal 0,23 EUR/MB. Diese Maximalwerte beinhalten die rgulierten Roamiing Aufschlage von 0,05 EUR pro MB.(一部抜粋)」
1MBあたり 0.23 EURかかります、という内容でした。
確かに6/15前後で受けたった内容が違います。
因みに、データ量に応じて残金が減るタイプの契約の場合、1GBあたり7.7EURになります。(ちなみにこの価格は年々下がり、2022年には1GBあたり2.5EURになるそうです。)
詳しく知りたい方は、欧州委員会(European Commission)の『よくある質問』をご覧ください。
Frequently asked questions | Roam like at home | Digital Single Market
2017年10月追記
私たちが今使っている『Ja! Mobail』のように、データ通信料の上限が決まっているプランは、今のところ影響がありません。(2017年10月現在)
注意点
今回のルール適用にあたっていくつか注意点があります。
対象のSIMカード
今回のルールが適用されるのは「EU域内の通信事業者が発行したSIMカード」のみです。
つまり日本のSIMカードでローミングを行うと、これまで通りに高額請求されるので注意してください。
悪用・乱用に対する対策
例えばですが、「携帯料金の安い国で契約をして、他国でのみ使用する」という不正を防ぐためのルールもあります。
こういった不正を防ぐために、ローミング料金を課すことができるとのことです。
通信業者は過去4か月以上の記録を追跡し、遡って請求できるとか。
ただし自国で長期間使っている形跡があったり、自国での一日一回のログがあれば問題ないとのことです。
自国外での滞在が長く、ローミング量が多い場合は通知を受けることも。
この場合は、2週間以内に自国での使用が確認されれば問題ないとのことです。
逆に何も通知がこなければ、安心していいということか。
新しく採用された新ルール。
EUの基本理念である、『人・物・資本・サービスの移動の自由』が反映されたルールですね。
本当にヨーロッパならでは。
これでヨーロッパ内の旅が、より便利に。
また何か情報があれば更新したいと思います。
↓ 参考までに欧州委員会のホームページ